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こんにちは「とある医師」です。

  • メーカー・ブランドが無数にあって選べない
  • 対象年齢がいっぱいあって選べない
  • 同じメーカーなのに、たくさんを作っている
  • ネットで調べても対応年齢もバラバラ過ぎて選べない
  • 「ISOFIX」、「回転式」、R129って何??

今からチャイルドシートを買おう!と思って方の中で、このようにお悩みの方もいますよね。

この記事では初めてチャイルドシートを買う方に、「このチャイルドシートがおすすめ!」ではなく、正しいチャイルドシートの選び方を解説します。

悩んでいるのは貴方だけじゃありません。

なぜならチャイルドシート選びに正解はないからです。だからとりあえず買ったは良いけど、何年か後に

  • 失敗した。。。
  • もっと考えて買えば良かった。。。

なんてこともよくあるわけです。

でも大丈夫です。

一見難しいチャイルドシートですが、チャイルドシートを年齢ごとにどう組み合わせていくか?という戦略を考えればきっと貴方も満足いくチャイルドシートが選べると思います。

決め手は新生児期から1歳までのベビーシートを使うか否か?にあります。

ではベビーシートを軸にチャイルドシートの選び方を紹介します。

この記事は以下のような内容です。

チャイルドシート選びには情報が多すぎる

冒頭のようにいざチャイルドシートを買おう!と思っても、『情報が多すぎて』選べないのは貴方だけじゃありません。

チャイルドシートを選ぶことが困難な理由

チャイルドシートを買うことは決まっていても、実際買うチャイルドシートを選ぶまでにはいくつかのハードルがあります。

冒頭に挙げたものも含めその理由を挙げてみると、

チャイルドシート選びが難しい理由
  • メーカー・ブランドが無数にある
  • 同一メーカー内で複数の『チャイルドシート』を製作・販売している
  • 一口に「チャイルドシート」と言っても対象年齢がたくさんある
  • 赤ちゃんや子どもの安全のため⇢⇢⇢妥協出来ない
  • ネットの情報が玉石混交でまとまりがない
  • ISOFIX、回転式、R129など「オプション」も考えなくてはならない
  • 子どもの数によってチャイルドシートも複数台必要

ざっと挙げるだけでもこれだけたくさんの要因が挙がります。

情報として不足しているもの、過剰なもの

最近は実店舗よりネットで調べる方も多いと思いますが、『チャイルドシート ランキング オススメ』などで検索しても、メーカーも対象年齢も価格帯もバラバラで参考になりにくいです。

なにしろ『新生児から使えるチャイルドシートランキング』という記事で紹介されるラインナップが、新生児から1歳までの対応のものと、新生児から7歳まで対応するものを同系列に扱っているわけです。

さらに、対応年齢を合わせたとして、例えば「1歳から4歳までのチャイルドシート」と限定しても各メーカー、機種ごとのチャイルドシートをそれぞれ横並びで比較検討が大変だからです。

そこで逆転の発想で考えました。

どんな情報があれば『我が子や貴方』にふさわしいチャイルドシートを選べるのか?
  1. チャイルドシートの年齢対応を正しく理解する
  2. 『我が子や貴方』にとってどの対応年齢のチャイルドシートがベストか考える
  3. ISOFIX、回転式、R129などオプションを考える
複雑だったチャイルドシート選びも、実はこう考えるとスッキリします。

チャイルドシートの年齢対応を正しく理解する


Reflecting Toddler / david_martin_foto

チャイルドシートの適応年齢がバラバラであることも混乱の原因の一つですので、分類してスッキリさせます。

チャイルドシートの適応年齢ごとに分類

チャイルドシートは新生児から6歳までが法令で定められた着用義務です。

7歳以上でも安全面から装着すると良いと個人的には考えますが、ここでは新生児から6歳について主に考えていきます。

チャイルドシートの年齢別分類の表

価格コム『チャイルドシートの選び方』より引用

記事作成当時の価格.comサイトに分かりやすい絵があったので引用させて頂きました。

実際には9ヶ月頃から使えるものや、3歳から使えるもの、また年齢ではなく身長・体重が基準となることもありますが、年齢別にざっくり分類すると6つに分類出来ます。

  1. 新生児期〜1歳歳頃
  2. 1歳頃〜4歳頃
  3. 4歳頃〜
  4. 新生児期〜4歳頃
  5. 1歳頃〜6歳以上
  6. 新生児期〜6歳以上

この中から

  • 「新生児期〜1歳頃」⇢「1歳頃〜4歳頃」⇢「4歳頃〜6歳以上」
  • 「新生児期〜1歳頃」⇢「1歳頃〜6歳以上」
  • 「新生児期〜4歳頃」⇢「4歳頃〜」
  • 「新生児期〜6歳以上」

という組み合わせを選べば良いことになります

どの対応年齢のチャイルドシートがベストか考える

上の表を見て、1台で義務期間を全て賄えるチャイルドシートがあるわけですし、

6.「新生児から6歳まで使える1台」じゃダメなの??
と考える方もおられるでしょう。

新生児から6歳まで対応の1台じゃダメなのか?

結論から言うと、「ダメではないが『最適』ではないかも知れない」です。

新生児から1歳という時期は、まだ首も座っていない時期を含めます。そうした新生児期から1歳頃のチャイルドシートは、赤ちゃんが横になれるフラットな姿勢と首や身体に負担が掛からないよう、しっかりした構造が必要です。

しかもこの時期は赤ちゃんの安全面から後ろ向きに設置する必要があります。

対して4歳や6歳以上では、座面が低すぎてそのままシートベルトを使うと危険なことから、座面の高さを底上げするのが目的です。

つまり、新生児から6歳まで使えるチャイルドシートには、新生児期の繊細さ・剛性を求めながら、4歳以上の時のシンプルさ、さらに前後どちらにも対応する能力が求められます

しかも当然ながら新生児と6歳児は身長も体重も違うわけです。

これらを全て1台に求めようとすると『帯に短したすきに長し』となりうる可能性があることのは容易に想像が付きますよね。

新生児〜6歳まで対応するチャイルドシートはたったの4社

また実際問題として、後ほど紹介しますが、主要チャイルドシートメーカーで「新生児〜6歳以上」のチャイルドシートを作っているメーカーはコンビ、リーマン、Joie、グレコの4社に限られています。

しかもコンビとJoieが2台、リーマン カイナシリーズ3台とグレコ1台ずつで、合計8台しか選択肢がありません。

因みに残念ながら新生児期から6歳まで使える上記4社のチャイルドシートは非回転式です。

新生児や1歳2歳は赤ちゃん子どもの乗せ降ろしを親がしなくてはなりません。

新生児〜6歳まで対応するチャイルドシートのおすすめはJoie

4社8台の中で圧倒的におすすめはJoieのステージス ISOFIXです。

ステージス ISOFIXは新生児から最大12歳まで使え、名前にあるようにISOFIX固定です。

しかもお値段3万円前後という破格。

つまり最大12年使えるISOFIX固定ながら3万円という衝撃のコスパです。

その他のチャイルドシートは記事最後でまとめています。

2台を乗り継ぐパターンが最も多い

その他「新生児〜1歳」⇢「1歳〜4歳」⇢「4歳〜」と細かく3つの対応年齢を乗り継ぐパターンも可能ですが、当然ながら3台もチャイルドシートを買う必要があることから、最初からこの組み合わせは選びにくいですよね。

また1歳から4歳までのチャイルドシートと、1歳から6歳(以上)で使えるチャイルドシートに劇的な違いはないことが多いです。

なぜなら4歳と6歳の子どもは、新生児と1歳ほど違わないからです。

こうした様々な理由から、

  • 「新生児期〜1歳頃」⇢「1歳頃〜6歳以上」
  • 「新生児期〜4歳頃」⇢「4歳頃〜」

の組み合わせを選択される方が多いようです。

だいぶスッキリしてきましたね。

では、この2つのパターンのうち、どう選べば良いのでしょうか?

鍵となるのが冒頭に述べたベビーシートを使うかどうか、です。

ベビーシートが鍵

この2パターンについては画一的に良し悪しを決めることは出来ません。

ただ『貴方』にとってどちらが便利か?という選び方はあります。

ベビーシートを使うか

新生児から1歳頃まで使えるチャイルドシートは、多くの場合「ベビーシート」と呼びます。

ベビーシートとは何?という点についてはベビーシートについて過去複数の記事があり、選び方やISOFIXについての考え方なども一通りまとめていますのでぜひご覧下さい。

「ベビーシートは新生児に最適なチャイルドシートである」。
と言われても、ボク自身も

「新生児〜4歳」と「新生児に特化した」ベビーシートに違いがあるの??

と疑問でした。

ベビーシートの魅力

ベビーシートの魅力は、チャイルドシートという自動車の中で用いるものながら、ベビーキャリーとして車外に持ち出せたり、ベビーカーとドッキングしてトラベルシステムとして使えるところにあると思います。
一方でトラベルシステムは公共交通機関だと使いにくい可能性もありますし、赤ちゃんはあまり車で連れ出さない場合には不要かも知れませんので、ご自身のカーライフと照らし合わせて考えると良いと思います。
上のまとめページに、実際にボク自身がベビーシートを使った感想をまとめた記事も載せていますのでぜひ参考にしてみて下さい。

以上から、ベビーシートを軸に

  • ベビーシートに魅力あり▶「ベビーシート」⇢「1歳頃〜6歳以上」
  • ベビーシート要らないかも▶「新生児期〜4歳頃」⇢「4歳頃〜」

という考え方がスマートでしょう。だいぶスッキリしてきました。

各メーカーのチャイルドシート 対象年齢ごとの一覧表


Toddler buckling up teddy bear doll / nenadstojkovic

さて、ここまでチャイルドシートの最適な組み合わせについての考え方をまとめてきました。

でも、じゃあこの対応年齢のチャイルドシートを買おう!と思ってももうひとつハードルがあります。

一口に『チャイルドシート』といっても「ベビーシート」「チャイルドシート」「チャイルド&ジュニアシート」「ジュニアシート」だったり、海外ブランドならGroup0/1/2/3というカテゴリーになるなど、メーカーによって読み方がバラバラです。

つまり『新生児期から対応』と書いてあっても「〜1歳歳頃」も「〜4歳頃」も「〜7歳頃」も全て『新生児期に対応』と一括りに紹介されてしまうことが多く、いちいち調べ直さないといけないんですね。

そこで主要チャイルドシートメーカーがどういった対象年齢のチャイルドシートを販売しているか一覧表にまとめました(2020年8月下旬現在)。

*ただしマキシコシは年齢の区別が若干ずつ異なるので、HPをご覧下さい。

新生児
〜1歳
1歳
〜4歳
4歳〜 新生児
〜4歳
1歳
〜6歳以上
新生児
〜6歳以上
コンビ
アップリカ
カーメイトア
(エールベベ)
Joie
レカロ
リーマン
マキシコシ
グレコ
タカタ
サイベックス
ブリタックス・レーマー
日本育児

横長い表ですが、スクロール出来ます。

ご覧になって頂けばわかりますが、「新生児〜4歳」はどのメーカーも販売しており、「1歳〜6歳以上」もタカタ以外のメーカーが販売しています。

逆にとりわけ「新生児〜6歳以上」と「1歳〜4歳」は限られたメーカーのみということもわかります。

鍵となるベビーシートは案外多くのメーカーから販売されています。

ISOFIX、回転式、R129というオプションの考え方

最後にISOFIX、回転式というオプション、そしてR129という最新のキーワードについても考えれば『貴方』に最適なチャイルドシートを選ぶことが出来ます。

まずタイトルに書いたようにISOFIX、回転式、R129はオプションだということを理解しましょう。

回転式の要否を考える

チャイルドシートには本体が回転するタイプのチャイルドシートがありますが、一部のチャイルドシートにおけるオプションと考えると良いでしょう。

回転式チャイルドシートは、赤ちゃんや1歳2歳など親が乗せ降ろしをする時には非常に便利です。

逆に4歳以上だと自分で乗り降りしますので回転式は不要です。

2020年8月時点で「新生児〜1歳」のベビーシートで回転式は、ボクが調べた範囲ではサイベックスの最上位のCloud Z i-Sizeのみで、お値段なんと7−8万円(回転に必要なベース含めた価格)もします。

このお値段を出せる方は限られた方だと思いますので、実際に回転式を選ぶことが出来るのは「新生児〜4歳」、「1歳〜4歳or6歳」のみです。

回転式は便利な一方で、必然的に台座の高さ分だけ座面が高くなる、全体が大きい、高価というデメリットがあります。

また早ければ2歳台でも自分で乗り降り出来る子どももいるので、回転式の恩恵を全面に受けられる期間は限られているのかも知れません。

「新生児〜4歳以上」の回転式チャイルドシートについて主要メーカー全モデルを検証した記事もありますのでご覧下さい。

ISOFIXの要否を考える

次にISOFIXを考えます。

ISOFIXとは、チャイルドシート本体をクルマに接続する仕組みのことです。

シートベルトで本体を固定する方法と、ISOFIXという仕組みで固定する方法があるということです。

ISOFIXのメリットは非常に簡便かつ、安全性が担保される点です。

シートベルト固定もきちんと固定すれば安全性は担保されますが、ISOFIXに比べ手間がかかることと、ヒューマンエラーの可能性が否定出来ません。

対してISOFIXはカチッとハメるだけなので非常に簡単ですし、ミスが少ないです。

両者の関係は、ISOFIX固定 ≧ シートベルト固定と言えます。

デメリットはシートベルト固定に比べ価格が高くなること、本体が重くなることです。

しかしありがたいことに昨今メーカーによっては破格とも言うべき値段でISOFIX固定のチャイルドシートを販売しています。

「新生児から1歳(ベビーシート)」、「1歳〜6歳以上」「4歳(記事では3歳)〜」それぞれのISOFIX固定かつコスパ抜群のチャイルドシートを厳選した記事もありますのでぜひご覧下さい。

R129の要否を考える

最後にR129というキーワードについても考えます。

R129とはチャイルドシートの新たな安全基準です。一方で現在多くのチャイルドシートが準拠しているのはR44という基準です。

詳しくは1歳からの回転式チャイルドシートのまとめ記事で説明しましたので一部引用します。

【現) R44と新) R129の違い】

現) R44 新) R129
前後の衝撃から守る 前後+側面からの衝撃からも赤ちゃんを守る
体重によって適応が決定 身長によって適応→個体差が少なく、
より赤ちゃんの体型にフィット
後ろ向き期間は12ヶ月 安全な後ろ向きは15ヶ月までに延長
→より赤ちゃんの安全に配慮
衝撃測定に衝撃センサーは不要 衝撃測定に、センサー装着必須
シートベルト/ISOFIX固定 ISOFIXのみ
R44の安全性が不十分という意味ではなく、R129がより安全性に配慮という位置づけです。
ちなみにR129はISOFIXを前提とした基準です。
ただ最先端の基準ですので一部のメーカーが一部の年代のチャイルドシートのみ対応出来ているレベルですし、まだまだ非常に高いです。
現行のR44がダメというわけではありませんので、予算に余裕がある場合や、とりわけ安全面に配慮したいと考えた場合のオプションとして考えればよいだろうと思います。

【2020年度版】迷っている人必見!!チャイルドシートは対象年齢で戦略的に選べば簡単 まとめ

長かったチャイルドシート選びですが、まとめです。

チャイルドシートの選び方
  • 「新生児〜6歳」、「ベビーシート」⇢「1歳〜6歳」、「新生児〜4歳」⇢「4歳〜」のどの組み合わせにするかを選ぶ
  • 鍵はベビーシートに魅力を感じるかどうか
  • ISOFIX、R129という安全面と、「新生児、1歳〜4歳」で回転のオプションを選択

新生児〜6歳チャイルドシート4社8台の紹介

新生児〜6歳チャイルドシートは4社8台のみですので簡単に紹介します。

最強の1台はJoie ステージス ISOFIX

最もおすすめは上でも紹介したISOFIX固定にも関わらず3万円前後の衝撃のコスパを誇るステージス ISOFIXです。

その他のコンビ、グレコ、リーマンのチャイルドシートを紹介します。

コンビ ウィゴー ロング シリーズ

コンビのウィゴーシリーズにも長期間使えるモデルが出ています。

両者はあまり差がない様子ですので、値段と色で選ぶのも一つかも知れません。

チャイルドシートの国産メーカー リーマン

国産メーカーのリーマンは新生児から6歳以上で使えるチャイルドシートとしてカイナ シリーズを販売しています。
2020年6月にカイナ キャノピーを新たに販売していますし、今回紹介する8台の中でも一際安いので、有力な候補だと思います。

グレコ マイルストーン

最後はグレコのマイルストーンを紹介します。

「新生児〜1歳」ベビーシートの紹介

「新生児〜1歳」ベビーシートは関連記事にまとめていますのでぜひ参考にしてみて下さい。

「1歳〜6歳以上」チャイルドシートの紹介

「1歳〜6歳以上」チャイルドシートはシートベルト固定とISOFIX固定があります。

以前はISOFIX固定は高く手が出しにくかったですが、最近はISOFIX固定でもとってもお得なチャイルドシートも販売しています。

ISOFIX固定の「1歳〜」チャイルドシートのまとめ記事がありますので、ぜひおすすめの中から選んでみて下さい。

「新生児〜4歳」チャイルドシートは全てのメーカーが販売しており、正直に言いまして選ぶのが難しいカテゴリーです。

やや古いですが、各メーカーのモデルを網羅的に検証してベストな1台を選ぶ試みをした記事もあります。

また「新生児〜4歳」ではオプションとして回転式を選ぶことが出来ます。

回転式チャイルドシート全機種を検証した記事と、その中で更に安全面の新規格R129に準拠したチャイルドシートのまとめ記事がありますので参考にしてみて下さい。

「4歳〜」チャイルドシートの紹介

「4歳〜」チャイルドシートにもシートベルト固定、ISOFIX固定があります。

機種によっては3歳で区切ることがあるためボクは3歳からのジュニアシートとしていくつか記事を作っています。

ジュニアシートの選び方から、売上や発売時期などで作った総合ランキング、シートベルト固定でのおすすめISOFIX固定でのおすすめ、そして実際にジュニアシートを使った感想などの記事がありますのでぜひご覧下さい。

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