こんにちは「とある医師」です。
新生児から使えるチャイルドシートと言えば、ベビーシートと共に人気なのが回転式チャイルドシート。
クルッと回転出来るので大切な赤ちゃんの乗せ下ろしも楽ちんで人気なのも頷けます。
でも一口に回転式チャイルドシートと言っても「メーカーもたくさんあるし、ISOFIX固定やシートベルト固定、そして使用期間もバラバラでどうやって選んで良いのか・・・」と分かりにくいですよね。
この記事では、2020年2月現在に発売する回転式チャイルドシートの全モデルを比較しました。
そして絶対的な基準となる3台を選び、回転式チャイルドシートの選び方を紹介します。
この記事のまとめはこうなります。
どうしてこの結論に至るか?tについては以下のような内容で書いています。
回転式チャイルドシートの基本的な考え方
OpenClipart-VectorsによるPixabayからの画像
まず回転式チャイルドシートを選ぶ上での基本的な考え方をまとめます。
- 回転式チャイルドシート本体の大きさに注意?
- 回転式チャイルドシートにはベッド型とイス型がある
- ISOFIX固定とシートベルト固定
- 使用期間に注意
回転式チャイルドシート本体の大きさに注意?
多くのページで「回転式チャイルドシートの大きさに注意し、車のサイズを確認して下さい」と説明されていますが、ボクはこうした文言を見ても具体性がなくてピンときませんでした。
主だった回転式チャイルドシートの大きさを見比べたり、サイトを見回って考えた上でボクなりの解釈を以下に述べます。
回転式チャイルドシートにはベッド型とイス型がある
(メーカーによって呼び方は異なります)
従って回転式チャイルドシートの長さ(前後径)は【ベッド型】を考えている方にとっては結構大事な話で、後部座席に何人乗るかなどは考えておいた方が良さそうです。
(ただ完全に【ベッド型】として横向きでの使用はアップリカのみ)
一方で【イス型】回転式チャイルドシートの場合、大手メーカーを見渡しても46cm前後ですので、あまり細かく気にしなくても良いかも知れません。
回転式チャイルドシートにもISOFIX固定とシートベルト固定がある
ISOFIX固定のメリットは装着時の人為的ミスが少ないことです。
きちんと付けた状態であればISOFIXとシートベルト固定で必ずしも安全性に優劣があるわけではないと思います。
安全性を採るならISOFIX固定が優れていると思いますが、本体価格が概ね高くなるデメリットもあります。
ISOFIX固定の方が楽だろうと思います。
回転式チャイルドシートの使用期間は限られている
例外もあるにしろ、多くの新生児から使用可能な回転式チャイルドシートは新生児から4歳頃までの適応となっています。
チャイルドシート自体は6歳までが着用を義務付けられているので、4歳以降はジュニアシートへ必ず買い換える必要があります。
寧ろ3歳頃になると回転式チャイルドシートは高いため乗り降りが大変で、乗せる方の親、乗る方の子どもどちらが嫌がってジュニアシートを前倒しで買うパターンもあります。
つまり回転式チャイルドシートに高い予算を費やし過ぎても、追加で費用が掛かる点は買う前に把握しておいた方が良いでしょう。
因みに我が家は新生児から1歳時期までのベビーシートと、1歳以降からのチャイルド&ジュニアシートをそれぞれ購入しました。
その経緯やどうやって選んだかなどが気になる方はベビーシートまとめページもご覧下さい。
回転式チャイルドシートのベスト・バイを選ぶのが難しい理由
さてそんな回転式チャイルドシートをどのように選ぶか?ですが、正直に言いまして横断的にチャイルドシートを比較して、ベスト10などのランキングを完全に付けることは不可能だと思います。
それは回転式チャイルドシートが無数に存在するからです。
回転式チャイルドシートを網羅的に比較することは難しい
例えば「ISOFIX固定、【イス型】、予算◯✕万円以内」などの条件付けをしても該当するチャイルドシートはたくさんあります。
この中で、さらに細かく差別化し、かつ順位付けすることは困難と言わざるを得ません。
チャイルドシートは基本的に非常にシンプルな構造ですので、A社のB社のチャイルドシートを比較しても、客観的な区別は出来ないからです。
むしろ同じA社製のチャイルドシートXとチャイルドシートYの区別すら難しいのが実情です。
さらにいえば同じA社のチャイルドシートX-1とチャイルドシートX-2の区別も難しいですし、況してや同一モデルの過去モデルが併売されており、混乱を極めます。
この辺りは皆さんも感じていることだろうと思います。
世間のチャイルドシートランキングの根拠は?
実際ブログなどを拝見するとチャイルドシートベスト◯◯などのランキングは多数ありますが、順位付けの理由がほぼ書いてありません。
どれを読んでもなぜこの順位なのだろう?といつも不思議に思ってしまいます。
恐らく「売上」ランキング以外の順位付けの根拠は不明確なことがほとんどだと思います。
因みに、チャイルドシートの網羅的なランキングは不可能と断言したボクですが、同じく新生児から使用するベビーシートについては発売時期、予算と機能を総合的に考慮して独自のおすすめ6撰を選出し、記事化しました。
また3歳から使用可能なジュニアシートについてはAmazon、楽天市場、価格ドットコム全ての売上ランキングと発売時期、予算と機能を合わせて総合的ランキングを作りました。
ベビーシートは重量によってはベビーキャリーとして使えない点やトラベルシステムに対応しているかなどの点で差別化出来ますし、ベビーシートは存在自体が非常に少なく、比較対象が10台未満だったため順位付け出来ました。
3歳から使用可能なジュニアシートについては、ISOFIX固定の有無や、機能に違いちょっとした違いがあること、何よりジュニアシート全体で20台程度しか候補がいなかったこと(2020年2月現在)から、売上ランキングと合わせて総合ランキングを作ることが出来ました。
そこに至る過程やどの機種がおすすめか?など興味を持たれた方はぜひジュニアシートまとめページも読んでみて下さい。
話を元に戻すと、ベビーシートやジュニアシートと違って無数に販売されている回転式チャイルドシートを、ではどのように選べば良いのでしょうか?
以下に考えていきます。
回転式チャイルドシートをメーカーから選ぶ
回転式チャイルドシートは多数販売されていると書いたものの、実は回転式チャイルドシートのメーカーはある程度限られています。
回転式チャイルドシートのメーカーは限られている
回転式チャイルドシートの主だったメーカーとしてはコンビ、アップリカ、エールベベ、マキシコシ、リーマン、Joie、レカロ、日本育児、サイベックス、ブリタックス・レーマーが挙げられます。
このうちコンビ、アップリカ、エールベベは複数の回転式チャイルドシートを販売していますが、その他のメーカーは概ね1台ずつの販売です。
(ただし過去モデルと店舗限定モデルは除いています)
これは逆に言えば回転式チャイルドシートを選ぶ際にコンビ、アップリカ、エールベベのチャイルドシートを押さえると良いとも言えますね。
因みにAmazonのランキングを見るとLETTASというメーカーの回転式チャイルドシートが上位に来ますが、検索する中国のメーカーのようで、Amazon以外で全く見かけません。
その他ネビオ、マムズキャリーというメーカーも回転式チャイルドシートを販売していますが、ネビオはHPを探してもどこのどういうメーカーなのか全く不明だったこと。
マムズキャリーは国内メーカーですが、西松屋などに特化したメーカーのようなので、『安心を買う』チャイルドシートという観点から私見でこれら3社は対象外としました。
回転式チャイルドシートを選ぶにはまずメーカーを選ぶ
ずばり回転式チャイルドシートを選ぶには、まずメーカーを選ぶのも一つだと思います。
上に記載したメーカーを表にしました。まずは
【国内メーカー 回転式チャイルドシート】
【海外メーカー 回転式チャイルドシート】
*1;シートベルト専用のもの
*2;複数台の販売あり
*3;2機種あり
表を見れば分かりますが、シートベルト固定の回転式チャイルドシートは現状コンビ、アップリカ、エールベベ3社しか販売していないのですね。
(各社過去モデルは除く)
ISOFIX固定メーカーは10社。多くの方にとって、この中から1台を選ぶにはもう少し材料が必要ですね。
回転式チャイルドシートを安全性で選ぶ
赤ちゃんの「安全」のためのチャイルドシートですが安全基準には現状2種類あることはご存知でしょうか?
実は2020年現在チャイルドシートの安全規格にはR44とR129というものがあります。
チャイルドシートの安全基準 R44とR129の違い
R44とR129はどう違うのでしょうか?
R44とR129の違いを表にまとめると、
となります。R44とR129の違いを簡単に言えばR129は赤ちゃん子どもの安全性により配慮した規格と言えます。
ISOFIX固定とR44とR129
用語が多く混乱しがちなのでもう一言整理します。
シートベルト固定の場合、必ずR44に準拠します(大昔のモデルを除く)。
一方でISOFIX固定のチャイルドシートの中にはR44とR129それぞれを満たすものがあります。
逆にR129を満たすものは必ずISOFIX固定と理解しておくと良いでしょう。
回転式チャイルドシートのうち、【R129】適合チャイルドシートが欲しい!という方は、【R129】適合】回転式チャイルドシートについてまとめた記事もありますので、そちらもご覧下さい。
回転式チャイルドシートのR44とR129
回転式チャイルドシートの安全規格ごとのラインナップをまとめます。
全て2020年2月上旬現在のモデルで過去モデル、店舗限定モデルは省いています。
この中でR44もR129両方のチャイルドシートを販売しているのはコンビ、アップリカのみで、残るメーカーはR44とR129いずれかのみのの販売となっています。
当然ながら安全性を求めるならR129準拠チャイルドシートの方が良いわけです。
回転式チャイルドシートを価格帯で選ぶ
もう一つ重要な価格帯で回転式チャイルドシートを選びたいと思います。
ここからは安全基準によって選別します。
【R44対応回転式チャイルドシート】
*1;2020年2月上旬時点でのAmazon、楽天市場のうち最安値を記載
*2;多数あるため割愛
【R129対応回転式チャイルドシート】
*1;2020年2月上旬時点でのAmazon、楽天市場のうち最安値を記載
*2;Amazon、楽天市場で取り扱いなく、定価を記載
R44規格の回転式チャイルドシート価格帯
上の表ではコンビ、アップリカ、エールベベのR44対応回転式チャイルドシートについては多数あるためモデル名は割愛しました。
価格帯のみで言えば、HPで記載されている2020年2月上旬現在の現行モデルではコンビ、アップリカ、エールベベのいずれも4万円以上でした。
R129規格の回転式チャイルドシート価格帯
ただR129規格を満たすモデルは限られ、競合が乏しいことから、あまり値下がりしないのではないかという印象です。
R129規格の回転式チャイルドシートの重量
R44とR129規格の回転式チャイルドシートをまとめます。
- R44=Joie(ジョイー) ARC(アーク) 360°、30,000円の日本育児バンビーノ360 Fixが3万円以下。コンビ、アップリカ、エールベベだと4万円以上
- R129=アップリカ クリクラ プラスが最安値46,000円。その他は約6万円以上かかる。軽さ重視ならマキシコシ
過去モデルは買いか?を考える
ここで閑話休題として、過去モデルの取り扱い方を考えます。
ずばり過去モデルの回転式チャイルドシートを買うのはありか?なしか?
ボクは過去モデルを買うのも限定条件では、ありだと思います。
まず前提としてR129 は最新モデルしか準拠していないため、R129を選ぶ時は過去モデルで安く、というわけにはいきません。
従って過去モデルを選ぶ場合にはR44規格の中から選ぶことになります。
過去モデルはR44規格
チャイルドシートの基本構造はシンプルであり、日々進化しているわけではありません。
従って最新モデルと一つ前のモデルの違いは、クッション性やサンシェードの違いなどがほとんどだと思います。
ちょっとした仕様の差であれば値落ちした過去モデルを購入するのも十分有効な選択肢だと思います。
安易に「安い過去モデル」に飛びつく前に
しかしネットで探せば分かると思いますが、売上ランキング上位に入る過去モデルのうち、大きく値落ちしているモデルは発売後時間が経っているモデルか、シートベルト固定が多いです。
逆にISOFIX固定の回転式チャイルドシートとなると比較的新しいモデルが多く、敢えて過去モデルを選ぶほど値落ちしていないことが多いです。
(ただ定価と比べると数千円から1万円くらいは違う場合もありますね)
従って自身で選ぶチャイルドシートがISOFIX固定なのかシートベルト固定なのか理解した上で購入するのは賢い消費者だと思います。
回転式チャイルドシートを安全性と価格帯で総合的に選ぶ
Arek SochaによるPixabayからの画像
長い記事になりましたが、いよいよ回転式チャイルドシートをどう選ぶかのまとめです。
回転式チャイルドシートが欲しいけどどれを買ったらよいかわからず迷っている方は、たくさんあり過ぎて、チャイルドシートごとの差別化が困難で困っていると思います。
そこで比較のものさしとして安全規格と価格帯で選ぶことにします。
回転式チャイルドシートを安全性と価格帯で総合的に選ぶ
見てきたように安全規格にはR44とR129の2種類があります。
このうち、R129はISOFIX固定限定ですが、R44はISOFIX固定とシートベルト固定いずれも選択可能です。
使用予定の車が2012年以降であればISOFIXは標準装備されています。
R44規格を満たす回転式チャイルドシートのうちコンビ、アップリカ、エールベベからシートベルト固定のチャイルドシートも販売されていますが、いずれも4万円以上かかります。
特段メーカーにこだわりがなければJoie(ジョイー) ARC(アーク)360°、日本育児 バンビーノ360 Fix3は共にISOFIXモデルながらそれぞれ24,000円、30,000円で断然おすすめです。
むしろここで4万円以上かけられるのであればR129規格ながら最安値46,000円で購入出来るアップリカ クリクラ プラスが断然おすすめです。
R129規格を満たす回転式チャイルドシートの場合、アップリカ クリクラ プラスが最安値46,000円と一際安く、その他は凡そ6万円を超えてきます。
コスパを考えるならアップリカ クリクラ プラス。軽さ重視ならマキシコシ アクシスフィックス プラス、そうでなければメーカーの好き好きで選べば良いと思います。
【R129】に適合する回転式チャイルドシートを希望をお探しなら、【R129適合】回転式チャイルドシートを全メーカー全機種検証した姉妹記事もありますのでご覧下さい。
【2020年】新生児用回転式チャイルドシート おすすめ3台が基準!絶対迷わない選び方。全モデルを比較 まとめ
この記事のまとめです。
- 回転式チャイルドシートにはベッド型とイス型があり、特にベッド型(アップリカ)だと前後径と車のサイズに注意
- ISOFIX固定とシートベルト固定がある
- 回転式チャイルドシートは4歳頃まで。その後ジュニアシートに買い替え必要
- 一般的な安全基準のR44と、より安全性に配慮されたR129が存在
- R44で良ければJoieの ARC(アーク)360°、日本育児 バンビーノ360 Fix3が破格
- コンビ、アップリカ、エールベベは4万円以上必要。ただ4万円以上出せるならR129に準拠したアップリカ クルリラ プラスが絶対オススメ
- R129規格ならアップリカ クルリラ プラスがコスパ最強
- 軽さ重視ならマキシコシ アクシスフィックス プラス、そうでなければメーカーごとに選べば◎
回転式チャイルドシートは無数にあり、どれを選んだら良いかわからないと困っているかたの参考になれば嬉しいです。
実際に購入される際には例えばコンビやアップリカ、エールベベの過去モデルも選択肢に入るかも知れませんので一筋縄ではいかないかも知れません。
まずは上記Joie ARC(アーク)360°、日本育児 バンビーノ360 Fix3、アップリカ クルリラ プラスの3台を基準にして、価格や機能の足し算引き算して自身の希望にあった1台を選ぶと考えやすいと思います。
【2020年】新生児から使える回転式チャイルドシートでおすすめ
Joie ARC(アーク)360と日本育児 バンビーノ360 Fix3はISOFIX固定ながら3万円を切る、破格で安全を確保しながら財布にも優しい回転式チャイルドシートです。
アップリカのクリクラ プラスはR129に準拠という世界最高峰の安全性を誇りながら最安値46,000円という超破格回転式チャイルドシートで、予算に余裕があるなら絶対的におすすめです。
上記3機種もそうですが、実売価格はその時々で変わりますし、楽天市場やYahooは完全ポイントにより左右されますので、実際に購入される際には各サイトで最安値を探してみて下さい。