Dallas with 3 kids in the box, 2 bikes on the back rack and a surfboard on the side / psbikes

こんにちは「とある医師」です。

チャイルドシートって対象年齢も、メーカーもたくさんありますし、同一メーカーでも複数のチャイルドシートを販売しており、選ぶのも一苦労ですよね。

子どもが2歳や3歳になってそろそろジュニアシートが必要かな?と考えた場合、実店舗に行くか、ネットで調べますよね。

でも「ジュニアシート お薦め ランキング」など検索しても

  • 『1歳から6歳以上』、『3歳以上』両方出てくるけど、どっちもジュニアシート?
  • 3歳の子ども用に『1歳から6歳以上』チャイルド(&ジュニア)シートを敢えて買う意味はある?
  • 固定方法に「5点式ハーネス」、「(3点)シートベルト」や「ISOFIX」、色々ありすぎてわからない
  • 「ブースター」などいろいろ形があるけど、違いはなに?

こんな疑問を感じたり、困ってはいませんか?

この記事ではボク自身がジュニアシートを買おうと思った時に困った、このような疑問に答えるべく、「正しい」ジュニアシートの選び方をまとめました。

ジュニアシートの基本的な考え方をまとめているので、具体的にどのジュニアシートがおすすめか?という話は書いていません。

具体的なおすすめのジュニアシートに興味をお持ちの方は、それぞれの記事をごらんになって下さい。

ジュニアシートの選び方は定義の確認から

ジュニアシートとは?という疑問をイメージさせる写真
Question Mark Cookies 4 / Scott McLeod

ジュニアシートとは何かを考える準備として、呼び名の整理をします。

名前の似たベビーシートも含め、年齢ごとのチャイルドシートの選び方を解説した別の記事から図表と説明に一部追記したものを掲載します。

チャイルドシートの年齢ごとの区切りを示す図表

出典;価格コム『チャイルドシートの選び方』

 

チャイルドシートの対応年齢と名称
  • 新生児期〜1歳歳頃 = ベビーシート
  • 1歳頃〜4歳頃 = チャイルドシート
  • 3歳頃〜6歳以上 = ジュニアシート
  • 新生児期〜4歳頃 = チャイルドシート
  • 1歳頃〜6歳以上 =チャイルドシート/ チャイルド&ジュニアシート
  • 新生児期〜6歳以上 = チャイルドシート

メーカーを問わず、対象年齢『3歳頃〜6歳以上』のチャイルドシートは『ジュニアシート』と呼びます。

一方で『1歳頃〜6歳以上』はメーカーによってチャイルドシート或いはチャイルド&ジュニアシートと呼び名に違いがあります。

また新生児期から4歳以降に対応しているチャイルドシートのことをジュニアシートと呼ぶメーカーはなく、必ずチャイルドシートと呼ばれています。

つまり厳密に言えばこういうことが出来ます。

ジュニアシートとは?
対象年齢『3歳頃〜6歳以上』のチャイルドシート

メーカーが『1歳頃〜6歳以上』のチャイルドシートをジュニアシートと呼ぶことはありません。

しかし「ジュニアシート お薦め ランキング」などで検索するとインターネット上では『1歳頃〜6歳以上』のチャイルドシートもジュニアシートと紹介されていることが多く混乱の根源だろうと思います。

(個人の方の記事でも見受けられますが、最大の原因はAmazon、楽天などのネットショップです。多く検索されるようキーワード設定していることが混乱に拍車をかけていると思います)

従ってインターネットがこれだけ発達した昨今では、『1歳頃〜6歳以上』のチャイルドシートを(広い意味での)ジュニアシートに含めると言えるかも知れませんが、以下では定義に則り『3歳頃〜6歳以上』のチャイルドシートをジュニアシートと定義して考えていきます。

ジュニアシートの固定方法の用語を整理する

ジュニアシートの用語を整理するイメージ
What? / Veronique Debord

インターネットで調べると、ジュニアシートを「3点シートベルト」「5点式ハーネス」や「インパクトシールド(サポートクッション)」などで分類している記事・ショップがあります。

他にもシートベルト式とISOFIX式で分類されていることもあります。

用語が多く混乱しますので整理します。

「5点式ハーネス」「インパクトシールド」はチャイルド(&ジュニア)シートの固定方法

まず「5点式ハーネス」や「インパクトシールド(サポートクッション)」もいずれも『1歳頃〜6歳以上』のチャイルド(&ジュニア)シートの固定方法です。

対してジュニアシートの固定方法はISOFIXとシートベルトの2通りです。

シートベルトを3点で固定するため3点シートベルト式と呼ぶこともあるようです。

因みにインパクトシールド(サポートクッションとも)は長らくエールベベ サラットシリーズのみの採用でした。
最近cybexがパラスエス フィックス PALLAS S-FIXAura-Fix アウラフィックス【ISOFIX対応】で新規採用・発売されている方式で、シートベルトから抜け出しやすい赤ちゃん子どもに重宝するようです)

「5点式ハーネス」と「3点シートベルト式」は似て非なるもの

『1歳頃〜6歳以上』のチャイルド&ジュニアシートの5点式ハーネスと『3歳頃〜6歳以上』のジュニアシート3点シートベルト式は、名前は似ていますが、本質的に全く異なるものです。

ジュニアシートの説明としては蛇足ですが、せっかくなのでもう少し説明します。

比較し易いようコンビのHPから写真を引用させて頂きました。

チャイルドシートとジュニアシートのシートベルト固定の違いを示す写真

コンビHPから引用

写真左が『1歳頃〜6歳以上』のチャイルド&ジュニアシートでコンビ ジョイトリップシリーズ、写真右が『3歳頃〜6歳以上』のジュニアシートでジョイキッズシリーズです。

『1歳頃〜6歳以上』のチャイルド&ジュニアシートとは?
チャイルドシート本体を5点式シートベルトで固定し、子どもはチャイルドシートに付属したベルトで固定
『3歳頃〜6歳以上』のジュニアシートとは?
クルマのシートにジュニアシート本体を載せてシートベルト/ISOFIXで固定。子どもは、ジュニアシート本体ごと3点シートベルト(車のシートベルト)で固定

両者には以上の違いがあります。

脱線したので話をジュニアシートに戻します。

繰り返しになりますが、ジュニアシートの固定方法はシートベルトとISOFIXの2種類です。両者の違いは何でしょうか?

ジュニアシートの固定方法 シートベルトとISOFIXの違い

シートベルト固定とISOFIX固定2種類あることをイメージさせる写真
Small wagon being pulled by a goat, pictured outside the Waterloo Bay Hotel / State Library of Queensland, Australia

まずシートベルト式もISOFIX式も、クルマの座面にジュニアシートを載せ、ジュニアシートの上に子どもが乗ります。

そしてジュニアシートと子どもを一緒にシートベルトで固定する点は共通です。

シートベルト式とISOFIX式の違いは、本体の固定にあります。

シートベルト式だとジュニアシート本体を固定するのはシートベルトのみですが、ISOFIXの場合、ジュニアシート本体をクルマの座面にISOFIXで固定した上でさらにシートベルトでも固定します。

つまり、ISOFIXの方が全体の固定強度が高まります。

安全面はISOFIX固定ジュニアシートが勝る

ではシートベルト、ISOFIXという固定方法の違いはどういう意味を持つのでしょうか?

シートベルト固定でもきちんと固定すれば安全は様々な基準でクリアされていますので、シートベルト固定で安全性が不足するわけではありません。

ISOFIX=シートベルト +αと考えれば良いと思います。

難点はシートベルト式だと「乗り降りの度に」適切に固定しないと安全性は担保されないことにあります。

一度しっかり固定すれば良かった1歳からのチャイルド&ジュニアシートとの違いです。

安全面以外のISOFIX固定とシートベルト固定の違い

ISOFIX=シートベルト +αとしましたが、実は安全性以外にも大きな違いを齎します。
それは、ジュニアシート本体の形状です。
シートベルト式は多くのモデルで座面(ブースター)と背もたれ(ハイバック)の部分で2つに分解することが出来ます。
一方で、ISOFIXは底の部分でクルマと固定しているので、構造的に分解出来にくいようです。

シートベルト式を分解可能な構造にする必然性は分かりませんが、主だったメーカーを調べたところ、シートベルト式のジュニアシートはマキシコシ*を除き全メーカー分離可能でした。

*マキシコシのみ、一体型であるマキシコシ ロディXpを2018年末から再販しています。

ISOFIX固定のマキシコシ ロディ フィックスからISOFIXを除いたような製品で、セパレート出来ない点以外にも、以下に説明するシートベルト固定ジュニアシートの一般的な特徴よりもISOFIX固定ジュニアシートの特徴を有します。

以下、混乱を防ぐためにもシートベルト固定ジュニアシートの一般論にはマキシコシ ロディXpは除外することとします。

子どもが大きくなった時にISOFIX=一体型だと大きくて邪魔というデメリットがあるのかも知れません。
(但しチャイルド&ジュニアシートと違い、ジュニアシートはISOFIX固定のどれもが特別大きいわけではありません)

シートベルト固定ジュニアシートのメリット

ISOFIX固定に比べシートベルト固定ジュニアシート特有のメリットもあります。

シートベルト固定のメリット
  • メッシュ素材⇨夏場の快適さと、それに伴う軽量化
  • カバー洗濯可能
  • ISOFIXに比べ安い

もちろんメーカーによりますが、総じて共通します。

ISOFIX固定ジュニアシートだと、メッシュ素材か換気出来る構造を備えているものもありますが、タカタとサイベックスの上位機種=高価格帯のみです。

また洗濯については別売りカバーを販売していることもあります。

ジュニアシートの固定方法による値段の違い

この記事では機種ごとの価格は紹介していませんが、ISOFIX固定の方が総じて価格が高いです。

シートベルト固定の場合、座椅子型でも廉価な機種なら数千円から購入出来ます。
コンビやアップリカといった有名メーカーでも1万円から1.5万円程度で購入出来ます。

一方でISOFIX固定は安いもので約2万円程度は必要です。寧ろ一般的には2.5万円以上で、高いものだとさらに高額になり、販売価格にかなりの隔たりがあります。

結局ジュニアシートのシートベルトとISOFIX固定どちらを選ぶか

ISOFIXをイメージさせる写真
britax Platium Pro ISOFIX CarSeat / TheBetterDay

では、ジュニアシートを買う場合にシートベルトとISOFIXどちらを選べば良いのではないでしょうか?

ジュニアシートの固定方式の違いと選び方をまとめると、

ジュニアシートの固定方式の違い
  • 安全面;ISOFIX固定=シートベルト+α
  • ISOFIX=一体型⇨年齢が大きくなるとサイズが問題になるかも知れない
  • ISOFIXの方が価格が高い
  • シートベルトにはサイズ感、メッシュ素材、軽さ、予算軽減などのメリット

固定方式ごとの違いはこのようにまとめられます。この違いから、選び方は

固定方式ごとの選び方
  • 安全性をまず優先⇨ISOFIX固定
  • サイズ感を重視、年長以上で分割して使いたい、夏場の涼しさ重視、予算を抑えたい⇨シートベルト固定

このように考えると良いかも知れません。

シートベルト式 = 分離可能なセパレートタイプ、ISOFIX=一体型と形状について述べましたが、形状による分類を次に考えます。

ジュニアシートは形により3種類

ジュニアシートは3種類に分類出来ることをイメージさせる写真
3 / FrauSchütze

一口にジュニアシートと言っても、形状によりいくつかの種類があります。

まず大きく2つ、座面単独型と座椅子型に分かれます。

そして座椅子型ジュニアシートは、座面(ブースター)と背もたれ(ハイバック)に分離可能なシートベルト式*と、一体型=ISOFIX式があります。
(*マキシコシ一体型のシートベルト固定ジュニアシート ロディXpを除く)

固定方式と価格帯を合わせてまとめると、

形状と固定方式ごとの予算
  • 座面単独型(ブースター型)=シートベルト固定、2,500円程度〜5,000円程度
  • セパレート座椅子型(ブースター+ハイバック)=シートベルト固定、5,000円〜17,000円程度
  • 一体式座椅子型=ISOFIX固定、2万円〜
価格のみでみると、2,500円から2万円以上と、随分と違いますよね。
座面単独型(ブースター型)は非常に安価で、サイズも小さくAmazonを始め各種ランキングでも上位になることも多いです。
適応年齢が同じなら、値段で選べば良いのでしょうか?

座面単独型(ブースター型)の使用年齢については注意が必要

座面単独型(ブースター型)の適応年齢について説明を加えます。

座面型ジュニアシートは単純に座面の高さを上げるだけの製品です。

身長が高くなればシートベルトとの高さのミスマッチも解消されますが子どもの身長が低い場合、シートベルトのと身体の位置関係が不適切で、子どもを十分に守れない可能性があります。

『3歳頃〜6歳以上』ジュニアシートを販売していないジョイーを除き、コンビ、アップリカ、GRACO(グレコ)、タカタ、カーメイト(エールベベ)、リーマン、日本育児、レカロ、マキシコシ、サイベックス、ブリタックス・レーマーといった名立たるメーカーをすべて調べてみました。

メーカーごとの詳細は次記事に述べますが、上記メーカー(*)を全て参照しても、座面(ブースター)とハイバックで構成されているセパレートタイプの説明にはブースターモードは6歳(7歳)以降や身長120cm(125cm)以上が適応と明記されています。

*GRACO(グレコ)のみ記載なし

従って最低限6歳以上、120cm以上の子どものジュニアシートとしてであれば座面単独型(ブースター型)を否定するつもりはありませんが、それに満たない場合座面単独型(ブースター型)はメインで使用するものではないと理解するべきです。

3歳、4歳といった小さい子どもには、安全面からはセパレート座椅子型(ブースター+ハイバック)か一体式座椅子型を強くお薦めします。

以上からジュニアシートの適応年齢をまとめると、

安全面からみた適応年齢ごとの分類
  • 3歳から6歳、120cm未満 = 座椅子型(セパレート、一体式)
  • 6歳以上、120cm以上 = 座面型含め全てのジュニアシート

*座面型は6歳以上、120cm以上が推奨

一時的な利用には座面型が便利

帰省時やタクシーなどの一時的な利用には座面型は便利です。

我折り畳み式で旅行や帰省時にも使える携帯出来る座面単独型のジュニアシートも販売されており、我が家でも実際に↓の購入し使用しています。

やや座面が固いですが、主に帰省・旅行に重宝しています。

座椅子型ジュニアシートの対象年齢・身長・体重

チャイルドシート、ジュニアシートを想起させる写真
homemade child seat / Richard Masoner / Cyclelicious

最後に座椅子型ジュニアシートの対象年齢・身長・体重についてまとめます。

既に座面単独型については適応をまとめましたので、座椅子型(セパレート=シートベルト式、一体=ISOFIX式)ジュニアシートについて考えます。

座面単独型は販売しているものの座椅子型を販売していない日本育児、ジュニアシートそのものを販売していないジョイー、を除いた、コンビ、アップリカ、GRACO(グレコ)、タカタ、カーメイト(エールベベ)、リーマン、マキシコシ、サイベックス、ブリタックス・レーマー、レカロを調べてみました。
各社共通する絶対条件が、体重15kgから36kgであること。
開始年齢はマキシコシとブリタックス・レーマーのみ4歳頃からで、その他は3歳頃からです。
年齢の上限は、11歳頃と12歳頃までとしているメーカーがあり、若干違いがあります。
また年齢については【参考】と書いてあり、目安のようです。
身長も記載しているメーカー、無いメーカーがあります。
記載している場合、概ね95cmから140cm(138〜145cm)です。
対象年齢や身長に若干違いがありますが、体重は各社共通です。
ここから読み取れることは、暦上の年齢や身長よりも体重が何より重要ということでしょう。

私見ですが、体重が適合していればマキシコシとブリタックス・レーマーも15kg以上であれば3歳から使用出来るのかも知れません。まとめると

座椅子型ジュニアシートの適応
  • 絶対条件 = 体重が15kgから36kg
  • 年齢 = 3歳頃(4歳頃)から11歳頃(〜12歳頃)
  • 身長 = 95cmから140cm程度

【読めば納得】3歳からのジュニアシートの正しい選び方と考え方 まとめ

ジュニアシートの選び方まとめをイメージさせる写真
A child seated in a wagon holding a cat / Enfant assis dans un chariot avec un chat / BiblioArchives / LibraryArchives

ジュニアシートについて長々と考えてきました。
「正しい」3歳からのジュニアシートの選び方は、これらを逆算することで得られます。

ジュニアシートとは?
対象年齢『3歳頃〜6歳以上』のチャイルドシート
ジュニアシートの固定方式は?
  • シートベルト固定⇨座面単独(ブースター)型、セパレート式座椅子型
  • ISOFIX固定⇨一体式座椅子型

*ただしマキシコシ ロディXpを除く

シートベルト固定とISOFIX固定をどう選ぶか?
  • 安全性をまず優先⇨ISOFIX固定
  • サイズ感を重視、年長以上で分割して使いたい、夏場の涼しさ重視、予算を抑えたい⇨シートベルト固定
安全面から考えるジュニアシートの「正しい」選び方は?
  • 絶対条件 = 体重が15kgから36kg
  • 3歳頃から6歳、120cm未満⇨座椅子型(セパレート型或いは一体型)
  • 座面型は6歳以上、120cm以上が安全面から推奨

冒頭で挙げたような疑問には解消したでしょうか?

大切な我が子を守るジュニアシートを選ぶ参考になれば幸いです。

この記事ではジュニアシートの定義から選び方の基本をまとめました。

個別のジュニアシートのおすすめについては、全メーカーから総合ランキングを作り、シートベルト固定ISOFIX固定それぞれのランキング上位のジュニアシートを深堀りした記事もありますので、ぜひご覧下さい。

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