Forest / www.metaphoricalplatypus.com
***初稿後、長期間経過したため実売価格を訂正し、記事内容を大幅に改訂しました***(2019年11月)
こんにちは「とある医師」です。
空気清浄機で人気のブルーエアですが、非常に多くのラインナップがあって、どれを選んでよいか分からない方もおられると思います。
特に公式HPを見ても、横断的な違いが分からず、どれも良さそうだけど・・・となってしまいがちです。
この記事では、Classicシリーズの中でも似た名前のBlueair ClassicとBlueair Classic iの違いを含め、ブルーエアのラインナップをまとめてみようと思います。
なお、当記事は2019年11月現在、全てブルーエアのHPを参考に備忘録も兼ねて個人的にまとめたものです。
不明な点はご自身でも確認してみて下さい。
ブルーエアのシリーズ まとめ
ブルーエアの空気清浄機には4つのシリーズがあります。
- Classic i
- Classic
- Sense
- Blue Pure
これら各シリーズのうち、Senseのみ1種類ですが、その他の機種は対応畳数に応じたラインナップがあります。
また空気清浄機ではありませんが、後述するBlueair Awareという部屋の空気をモニタリングする製品も販売されています。
→2019年10月販売終了したようです。センサーが内装化したため役目を終えたと言えます。
HPからそれぞれの特徴を抜粋すると、下記のように記載されています。
- Classic i=世界最高水準の清浄性能と、Wi-Fi機能によるスマートな操作、空気質の可視化など利便性を兼ね備えたフラッグシップシリーズ
- Classic=世界最高水準の清浄性能はそのままに、Wi-Fiなど厳選された機能を搭載した新モデル
- Sense+=世界各国のデザイン賞を受賞し、機能美を極めたWi-Fi搭載インテリジェントモデル。6色のカラーバリエーションをご用意しました
- Blue Pure=ボタンひとつで操作する、ブルーエアのシンプル&カジュアルライン。360°全方向から吸引しパワフルに清浄します
しかし、ブルーエアには申し訳ないですが、読んでもシリーズごとの違いや特徴、何よりどれを選ぶべきか?についてボクにはわかりませんでした。
以下はユーザーとして家庭で使用する際の選ぶポイントという観点で整理してみます。
ブルーエアのシリーズをスペックごとに分解
ブルーエアを選別するキーワードを考えてみます。
公式HPのスペックを示すアイコンも参考に考えたいと思います。
- ブルーエアを理解するには「推奨フロア面積」「CADR」「定価と販売価格」に注目
- 「wifi」「オートモード」「3年保証」「カラーバリエーション」がオプション
この中でフロア推奨面積って何?適用床面積ではないの?って思う方。またCADRって何?という方もおられると思います。
空気清浄機の客観的数値が『CADR』
Measuring Instruments / jacqui.brown33
そもそも「適用床面積」は、空気清浄機の日本独自の基準です。
では、世界はどのように基準を設けているのでしょうか?
空気清浄機の世界基準。それがCADRです。
CADRとはCrean Air Delivery Rateの略号で、『クリーンエア供給率』と訳されます。
米国家電協会(AHAM)が定める空気清浄機の世界標準の指標で
タバコの煙、ホコリ、花粉が散布された部屋で行われ、空気清浄機が1分間あたりにどれだけキレイな空気を放出できたのかを測る
というもの。
つまり、CADRとは、いかにキレイな空気を供給出来るかという指標です。
理論値ではなく、実測値である点が、国内指標である「適応畳数」との大きな違いです。
メーカーごとのバラツキがなく、客観的数値で比較できる一つの指標です。
CADRはより数字が高い方が高性能とされ、タバコ煙・花粉は450、ホコリは400が最高値です。
因みに米国で実験データを取得する必要があり、日本で流通している国内メーカーは一部を除いてほとんどの機種でCADRは取得していません。
推奨フロア面積は実際の使用空間の指標。適用床面積は理論最大値
その上で推奨フロア面積と適用床面積について述べます。
別記事で学んだことを引用します。
適用床面積とは?規定の粉塵濃度の汚れを30分で清浄できるお部屋の広さ
定義は30分ですが、30分に1度の換気は最低限であって、十分量ではありません。
つまり適用床面積とは理論的最大使用面積として捉えても良いかも知れません。
つまり、適用床面積が36畳の空気清浄機を12畳から18畳の部屋で使用するのが望ましいという意味です。
それに対して推奨フロア面積も同じく引用しますと、
ブルーエアの提案する『推奨フロア面積』とは?
- ブルーエアは日本規格に基づいた「適用床面積」とともに、CADR値より算出された空間サイズに基づき、その空間の空気を1時間に5回清浄できる広さを『推奨フロア面積』として提案しています。
- これは日本の規格よりも、実空間での使用に配慮した厳密な考え方。
つまり推奨フロア面積とはブルーエアが客観的数字であるCADRを元に実際に使用する部屋の広さを示す指標と言えそうです。
推奨フロア面積はブルーエア独自ですのでメーカーが違う場合は適応床面積の方が比較しやすいですが、今回はブルーエアの中でどう選ぶか?を考えるため、実使用に即した推奨フロア面積で比較します。
ブルーエアの「wifi」と「オートモード」とは?
次に個人的に最も分かりにくい「wifi」と「オートモード」について考えてみます。
これはひとえにClassic iとClassicの違いに繋がる話です。
HPを見ても単純明快な記載なく、寧ろClassic iとClassicの「wifi」の説明文がほとんど同一であることが諸悪の根源だと思います。
従ってQ&Aなどを読んだボクなりの理解と解釈下さい。
「wifi」と「オートモード」の理解には『センサー機能*』の説明が必要です。
(*正規名称ではなく、説明に用いるブログでの便宜上の用語とご理解下さい)。
『センサー機能』とは、文字通りセンサーにより、周囲環境を計測することが出来る機能です。
この場合の周囲環境とはPM2.5、VOC(揮発性有機化合物。ホルムアルデヒドやトルエンなど、ガス性の化学物質)の微粒子やニオイおよび温度、湿度などの複数の項目を指すようです。
誤解を恐れずに言うと現行のブルーエアにおいて「wifi」を有している場合、間違いなく「オートモード」も搭載していると言えます。
なぜなら「オートモード」とは空気清浄機側ではなく、単なる操作するアプリ上の設定だからです。
但し「オートモード」を有効に利用するには『センサー機能』が必要と言えます。
ブルーエアの「オートモード」を使用するには『センサー機能』が必要
Thick atmosphere / Broo_am (Andy B)
「wifi」対応とは、スマホアプリを用いて外部から本体のON/OFFや強弱をコントロール出来るというのがベースの意味です。
自分がその操作を行うだけなら「wifi」単独で可能です。
「wifi」に『センサー機能』が加わり、『センサー機能』で感知した周囲環境に応じて風量を自動調節する機能が「オートモード」です。
また『センサー機能』で計測されたデータを「wifi」経由でスマホでも確認出来るため、その状態を把握して自分で調節するという使用方法もあります。つまりあああ
- 「wifi」単独=ON/OFF、強弱などのコントロールのみ
- 「wifi」+『センサー機能』=周囲環境のデータ取得、「オートモード」可能
元々「センサー機能」を有したものがClassic iシリーズで、モニター専用機種が先述したBlueair Awareです。
以上からブルーエア4シリーズは、
- 「wifi」非対応がBlue Pure
- 「wifi」対応がClassic i、Classic、Sense+
さらに「wifi」対応の3つのシリーズの違いは
- Classic iは『センサー機能』搭載で「オートモード」使用可
- Classic、Sense+は『センサー機能』非搭載で「オートモード」使用不可
- (現実的ではありませんが)Classic、Sense+はBlueair Awareを別途使用すれば「オートモード」使用可
とまとめられます。
結局、冒頭でも挙げたClassic iとClassicの違いは、
- Blueair Classic iから『センサー機能(「オートモード」含む)』を除いたものがBlueair Classic
- それぞれの空気清浄機としての機能は全く同一
と簡単にまとめられます。
(Classicの「よくある質問」に明記)
Blueair Awareの立ち位置
Sunset Beach Eclipse May 20th 2012 / jimnista
ここまで『センサー機能』の後付機能としてBlueair Awareを使用すれば対応可能という趣旨で書いてきましたが、Blueair Awareの立ち位置について述べておきます。
端的に言いますとBlueair Awareの役目は終わったとボクは考えます。
Sense+発売当時には、併用することでセンサー機能としての訴求力がありましたが、Classic iシリーズのように内蔵されたものが製品化された今、存在意義はどこまであるのだろうか、と考えてしまいます。
メーカー販売価格は税込価格27,000円で、2018年11月末現在Amazonでは22,000円程度で販売されています。
しかし、後述するように内蔵ありモデルと内臓なしモデルの価格差も数千円程度ですので、やはり選択する意義は乏しいのではないでしょうか。
「ブルーエアの「オートモード」を使用するには『センサー機能』が必要」の説明内で現実的ではありませんが、と記載したのもこのためです。
▶2019年10月販売終了されました。
ブルーエアの「3年保証」
Image from page 930 of "Canadian grocer January-June 1908" (1908) / Internet Archive Book Images
残る「3年保証」と「カラーバリエーション」について説明します。
HPにはなぜかClassic iとClassicにのみ「3年保証」アイコンが付随されています。
しかしサポートのページを見ますと、一般的記載事項として購入日より3年以内は保証の対象と記載されており、Classic iとClassicに限った話ではないと思われます。
Blueair 270E Slimという少し前のモデルで初期不良がありましたが非常に気持ちよく対応して頂いたことがあります(購入後1年以内)。
⇢この経緯については赤ちゃん、子供の空気清浄機は『CADR』とコスパでこの2台が最強!![2020年版] という記事で説明しています。
ブルーエアの「カラーバリエーション」
ブルーエアのシリーズのうち、ClassicとClassic iは白色1色の展開です。
そしてブルーエアの「カラーバリエーション」を考える時、Blue Pureシリーズには少し説明が必要です。
しかしBlue Pureシリーズにはプレフィルターという周囲を覆うファブリックを使用する仕組みになっており、このプレフィルターが複数カラーで展開されています。
- Classic iとClassicはホワイト一色
- Sense+は全6色、Blue Pureシリーズはプレフィルターでカラバリあり
とまとめられそうです。長くなりましたが、だいぶ整理出来てきました。
ブルーエアのラインナップまとめ
Neat & Orderly / Steve Snodgrass
では、これらキーワードを表にまとめてみます。
まず「wifi」と「オートモード」、「カラバリ」で比較すると、このようになります。
wifi | オートモード | カラバリ | |
Sense+ |
◯
|
△*1
|
6色 |
Classic |
ホワイト
|
||
Classic i | ◯ | ||
Blue Pure シリーズ | ✕ | ✕ | *2 |
*1;別途Blueair Awareを購入すれば使用可能
*2;プレフィルターが複数色展開
次に適応床面積とCADR、定価・販売価格で表を作ってみます。
まずはシリーズごとに表を作ると
Classicシリーズ一覧表
Classic | CADR (煙) |
CADR (ホコリ) |
CADR (花粉) |
適用床面積 ㎡/畳数 |
推奨フロア ㎡/畳数 |
定価*1 | 実売価格*2 | |
205 |
180
|
200
|
41㎡
25畳 |
26㎡
16畳 |
54,780円 | 47,562円 | ||
280i | 65,780円 | 52,977円 | ||||||
405 |
280
|
300
|
55㎡
33畳 |
40㎡
24畳 |
71,280円 | 59,664円 | ||
480i | 82,280円 | 72,371円 | ||||||
605 |
500
|
640
|
123㎡
75畳 |
72㎡
44畳 |
98,780円 | 85,998円 | ||
680i | 109,780円 | 93,645円 |
Sense+
CADR (煙) |
CADR (ホコリ) |
CADR (花粉) |
適用床面積 ㎡/畳数 |
推奨フロア ㎡/畳数 |
定価*1 | 実売価格*2 | ||
Sense+ | 120 | 140 | 150 | 32㎡ 20畳 |
18㎡ 11畳 |
59,900円 | 38,900円 |
Blue Pureシリーズ一覧表
Blue Pure | CADR (煙) |
CADR (ホコリ) |
CADR (花粉) |
適用床面積 ㎡/畳数 |
推奨フロア ㎡/畳数 |
定価*1 | 実売価格*2 | |
411 | 105 | 120 | 22㎡ 13畳 |
15㎡ 9畳 |
19,800円 | 14,939円 | ||
221 |
350
|
77㎡ 47畳*3 |
50㎡
30畳 |
*4 | 24,473円 | |||
231 | 64㎡ 39畳*5 |
42,900円 | 37,462円 |
*1,2;いずれも税込価格。実売価格は2019年11月下旬のAmazon価格を記載
*3、4;現在HPでは公表されていないが過去HPでの数字を掲載。価格も旧モデルで定期販売していないため未掲載
*5;CADRが同一にも関わらず適応床面積のみ相違する理由は不明
網羅的な表のためかなりbusyで恐縮です。
この中でSense+とBlue Pure 411のCADRが誤差範囲の違いにも関わらず実売価格が半額以下、本体サイズも圧倒的に小さいことから敢えてSense+を選ぶ理由は色やデザインへのこだわり以外考えにくいというのが正直な感想です。
wifiモデルとして最も最初に販売されたSense+の役目は終わったと個人的には感じますので、以下の表では割愛します。)
先述したようにClassiとClassi iは空気清浄機のスペックとしては同一で、『センサー機能』と「オートモード」の有無というオプションの違いですので、まとめ直して、空気清浄機本来の性能順に並べてみます。
Sense+とClassic 605/680iは価格もスペックもとても一般家庭向きではないため、これらを割愛して、実際にどの機種を選ぶか?という観点で実使用環境=推奨フロア面積と実売価格で表を作り直します。
実使用環境=推奨フロア面積と実売価格ごとの一覧表
推奨フロア面積 ㎡/畳数 |
商品名 | 実売価格 | |
9畳 | Blue Pure 411 | 14,939円 | |
11畳 | Sense+ | 38,900円 | |
16畳
|
Classic 205 | 47,562円 | |
Classic 280i | 52,977円 | ||
24畳
|
Classic 405 | 59,664円 | |
Classic 480i | 72,371円 | ||
30畳
|
Blue Pure 221 | 24,473円 | |
Blue Pure 231 | 37,462円 |
こうしてみますとBlue Pureシリーズの値段の安さが目立ちます。
Blueair ClassicとBlueair Classic iの違いは?CADRと機能ごとにブルーエアのラインナップを整理 まとめ
CADRと機能ごとにブルーエアのラインナップをまとめると、
ブルーエア4シリーズは、
- 「wifi」非対応;Blue Pure
- 「wifi」対応;Classic i、Classic、Sense+
さらに「wifi」対応の3シリーズのうち、
- Classic iは『センサー機能』搭載で「オートモード」使用可
- Classic、Sense+は『センサー機能』非搭載で「オートモード」使用不可
- Classic、Sense+はBlueair Aware別途使用すれば「オートモード」使用可
Classic iとClassicの違いは、
- Blueair Classic 280i/480i/680iから『センサー機能』を除いたものがBlueair Classic 205/405/605
- それぞれの空気清浄機としての機能は全く同一
「3年保証」と、「カラバリ」は
- ClassicとClassi iに限らず、全機種メーカー、保証は3年間付帯
- Classic iとClassicはホワイト一色
- Sense+は全6色、Blue Pureシリーズはプレフィルターで複数色展開
最後に
ブルーエアの空気洗浄は非常に優れており、こちらの商品に出会えて良かったと強く感じています。
ただ、時間と共にラインナップが豊富となり、選択肢が増えて嬉しい反面、商品ごとの差別化が消費者として理解しづらいと感じたため今回このようなまとめ記事を作成しました。
この違いを以て、ではいずれの機種を選ぶのが良いかというところまで踏み込みたかったのですが、唯でさえ無駄に長い記事なってしまったので、リビングで使いための選定については別記事とさせて頂こうと思います。気になる方はご覧になって下さい。
空気清浄機とブルーエアに興味を持つけど、どれを選べばよいのかわからないとお困りの方に参考になれば幸いです。