こんにちは「とある医師」です。
子どもの鼻水でお困りの方へ。ベビーミストという手も。実際に使用した感想と問題点
前回、赤ちゃんの鼻呼吸の重要性と、鼻水を取る最適な方法は器械に頼るのではなく鼻をかむことだという記事を書きました。
恐らく現在この記事をご覧になっておられる方の中で、既に「ベビーミスト」という商品をご存知という方は極めて少数派で、偶然辿り着いた方か当サイトの別記事からたまたま覗いてみたという方が大多数と思います。
そんな中で、こんな悩みをお持ちの方もおられるでしょう。
- 鼻はかめるようになったけど、もう少し取れにくいことがある
- まだ自分でしっかりかめない
ベビーミストとは?
まず「ベビーミスト」とは、生理食塩水のスプレーです。
生理食塩水とは、Wilipediaによれば
体液とほぼ等張の塩化ナトリウムの水溶液(食塩水)
と記載され、刺激が少ないよう濃度を調整されています。
プシュッとスプレーして、鼻をかむというアイテムで、鼻かみ(医学的には【こう鼻】と言います)を助けるものです。
非常に細かい霧状でワンプッシュで鼻の奥まで辿り着く優れものですね。
偶然手に取る機会があり、早速我が子に使用したところ、想像以上によく取れる!というのが素直な感想です。
ベビーミストの実際の使用方法
- 鼻の穴からプシュッと噴霧する
- そして子どもにしっかり鼻をかませる
これだけです。初めてでも特別困ることはないと思います。
ベビーミストへの当然の疑問点
さて、そんなベビーミストですが使用する前の段階で、ボクはいくつか疑問点を持っていました。
率直に言えば商品そのものへの懐疑的だったとも言えます。
- 生食(体液と等張に調整された、刺激の少ない食塩水)を噴霧するだけで効果ある?
- 自分で鼻をかめる子どもに必要?
- 子どもにスプレーなんて絶対嫌がって使用出来ないだろう
といった点です。
では実際使用してこうした疑問は払拭されたのか?考えていこうと思います。
ベビーミストを実際に使用して① 実際に効果ある?
そもそも生食をスプレーするだけで何か違いがあるのだろうか?
この疑問については、そんな懸念は使ってすぐに払拭されました。
ベビーミスト、b取れます。
自分で鼻がかめる子でも、大人のように強弱をつけることはなかなか難しいですよね。
ですので、粘い時や奥の方に残っている時は、ベビーミストをスプレーすることで粘り気が減り、スプレーした後に鼻をかんでもらうとしっかり鼻水が出て、鼻すっきり!となります。
たったワンプッシュで、結構想像を超えてスカッと出てきます。
ベビーミストを実際に使用して② 自分で鼻をかめる子どもに必要?
ある程度効果があるのはわかったけども、自分である程度鼻をかめる場合にベビーミストは必要か?
ボクの考えでは毎日の生活の中では必ずしもベビーミストは不要だと思います。
でも、あると絶対重宝するというのがボクの考えです。
実際のわが家でのエピソードを披露します。
段々と自分で鼻がかめるようになり、普段の生活の中では鼻水との付き合い方が上手になってきます。
でも、どうしても鼻の奥の方に少し残っているかな?とか、鼻水が粘くて鼻をかんでも出てこない・・・そんな時って案外ありますよね。
大人のように強く鼻をかむ、なんてことは子どもにはなかなか出来ず、こうした時にボクは今までは、お風呂の力を借りていました。
お風呂の蒸気で鼻水が柔らかくなったところで、鼻をかむと、比較的すっきり解消します。こうやって何とか対処してきました。
でも、それでは対処出来ない場面に度々遭遇しました。
1つは鼻血、1つは風邪を引いた時です。
子どもの鼻血は出る時にはとことんでますよね。
時間を選ばず出ますし、止血出来ても鼻の中は鼻水と血が固まった状態となります。鼻血が鼻の中に詰まっていると、鼻が詰まってすごく苦しそうです。
風邪を引いた時も同様で、鼻呼吸を邪魔しますよね。
お風呂のタイミングに合えば良いですが、鼻血や風邪は時間を選んではくれません。
そんな時に活躍したのがまさにベビーミストでした。
どうしても鼻をかんでも出ない時にシュッとスプレーして鼻をかませてあげると、スポっと塊が出てくれます。
まさに、困った時にベビーミストがあって助かったと感じる所以です。
ベビーミストを実際に使用して③ 子どもは嫌がらないか?
では子どもは嫌がらないか?
これについては嫌がります、というのが少なくともわが家での答えです。
大人目線で少し鼻の奥に残っていてそうだから、というレベルで無闇に多用すると「嫌だ!」と突っぱねられます・・・。
でも、親が見て苦しそうだなと感じるほどの時は、子どもも鼻がすっきりして楽になるのを知ってか、使用しても機嫌は損ねません。
寧ろ、子どもながらベビーミストをスプレーすると鼻が通ることを理解したのか、よほど鼻閉が強い時には自分から率先して「(スプレー)する!」と言うこともあり(勿論ボクがスプレーするか?と尋ねたからであり、自発的な発言ではありませんが)びっくりすることもあります。
これについてはお子様の性格や年齢によるところもありますので一概には言えませんが、ある意味予想通りというところでしょうか。
ベビーミストを実際に使用して④ 自分で鼻をかめない赤ちゃんの場合は?
特に小さい鼻の穴の空間が狭い赤ちゃんの場合、器械でいくら圧をかけてもうまく奥にまで圧がかからないことは多いです(親御さんが吸うパターンの器具だとなおさらです)。
そんな時にベビーミストをスプレーすることで粘度が下がりますので、吸引圧が十分効果的に届き、効率よく鼻水が吸えると思います。
ベビーミストを使う上での注意点
“For in the dew of little things the heart finds its morning and is refreshed.” ― Kahlil Gibran / katerha
このように非常に簡便で効果の高いベビーミストですが、いくつかデメリットや疑問点もあります。
- 子どもが嫌がる
- 衛生面は大丈夫?
- コスパが悪い
こうした点でしょうか。
ベビーミストの注意点① 子どもが嫌がることについて
上に書いたように、やはりある程度子どもは嫌がると思います。
他のお子さんやレビューを見たわけではないですので断言は出来ませんが、少なくとも我が子も基本的には凄く嫌がります。。。
ですが、スプレーをして、鼻をかむと楽になることは子ども自身も恐らく実感出来るところであり、使ったあと機嫌を損ねたりもせず、使えないというレベルの嫌がり方はしません。
ベビーミストの注意点② 衛生面について
先端を鼻に入れるため人によっては気にされる方もおられるかも知れません。
ベビーミストの注意点② コストパフォーマンスについて
これは金銭感覚に左右されるものであり、非常に難しい問題です。
例えばAmazonで購入するとして、2017年8月現在、1本が820円程度です。
(⇨2019年3月もほぼ価格は同様です)
「子どもの鼻をとる消耗品」と考えると多くの人にとって高く感じると思います。
ただ、少なくともボクにとって、ベビーミストは毎日の生活の中で多用頻用するものでなく、困った時に助けてもらうもの、という位置づけなので、1度に何本も購入する必要はありません。
1本で何回くらい噴霧出来るか?は説明書にも記載ありませんので数字として取り上げられませんが、時々使用する程度であれば1本持つだけで助けられる場面は結構あります。
鼻呼吸が出来なければ安眠の妨げになりますし、放置することで中耳炎を引き起こす可能性もあります。また純粋に風邪症状が悪化・遷延化するだけでも、場合によっては病院に行かなければならない可能性もあります。
病院に行けば受診料、処方せん料、薬代で800円なんてあっさりかかってしまいます。
それに診察や待ち時間などの時間的コストも多大となりますし、病院で別の病気をもらう可能性なんてことを考えるとコスパは寧ろ良いと感じます。
ですので、普段の生活の中で鼻水でお困りの方は試しに1本使ってみて、効果を実感出来れば或いは、コスパが良いと感じられたら追加購入していけば良いのではないでしょうか?
実際、公には言えませんが、わが家のベビーミストは未だ1本目がかなり長期間は保っているような気がします・・・。
また、鼻が過度に詰まっているとボクたち親がベビーミストを使おうとするため、対抗策としてある程度は子どもも自分で鼻をかむという好循環も発生しており、「自分から鼻をかむ」ことを意識付ける思わぬ誤算もありました。
子どもの鼻水でお困りの方へ。ベビーミストという手も。実際に使用した感想と問題点 まとめ
- 自分で鼻をかめる子どもも、まだかめない子どもにも役に立つ
- 基本的には嫌がるが、無闇に多用しなければ十分使える
- (ボク個人の考えでは特に)毎日使用するものではなく、鼻閉が強い時にこそ極めて有益
- 一見コスパは悪いが、病院へ行く時間・金銭的なコストを考えると十分割に合う
最後に 我が子の鼻水でお困りの方へ
ベビーミストについて紹介しました。
ボクはたまたまベビーミストという商品を知って使う機会があり、今回はベビーミストを紹介しましたが、ベビーミストに限らず、市場には鼻水関連のアイテムは他にも販売されているようです。
ボクが最近の一連の記事でお伝えしたいことは、何より子どもさんにとって鼻呼吸が大切だということをお父さんお母さんを含めた皆様に知って頂きたいということです。
どの商品を使っても良いと思いますので、普段から鼻呼吸には留意し、少しでもお子さんに安眠が得られるよう計らって頂ければ幸いです。