こんにちは「とある医師」です。
- いつも妻の機嫌が悪くて、、、
- いつも夫と口喧嘩してしまう、、、
- いつもパートナーに不満ばかり感じてしまう、、、
- でも誰にも相談出来ない、、、
妻や夫、パートナーの不機嫌に悩まされている方。そして悩んでいるのに誰にも相談出来ずに人知れず困っている方も多いでしょう。
そんな貴方の肩の荷を少しでも軽くしてくれる名著島津良智著『なぜ、突然妻はキレるのか?』を紹介したいと思います。
『なぜ、突然妻はキレるのか?』を読んだ動機、目的
仕事と家事・育児の両立って大変ですよね。そして残念ながら
- でもこの辛さ、誰もわかってくれない、、、
- 「家事育児が大変なんて当然でしょ?!」というプレッシャー、、、
という世間の冷たいプレッシャーも重圧で、「子育て」が「孤育て」になりがちです。
ご多分に漏れず我が家も家事・育児の大部分は妻に負担が圧倒的に多くのしかかっている状況です。
その結果、イライラが募り悩んでいる様子が見て取れます。
そして嵩じてなぜこんなに怒るのか?とも思えるほどの反応を見せることもあり、よほど切羽詰まっているんだろう、と感じさせられます。
黒川伊保子著「妻のトリセツ」が全く参考にならない理由
家事・育児をボクが肩代わり出来れば最も良いことは分かり切っていますが、仕事の関係上、帰宅時間がどうしても遅く、純粋に負担を軽減することが出来ない日々が続きました。
そこで書籍を読むことで改善策を見出だせないか、複数の書物を読んで来ました。
昨今黒川伊保子氏の「妻のトリセツ」を始めとした「〇〇のトリセツ」など書籍が大人気ですよね。
物は試しと3冊ほど氏の書籍を拝読しましたが、随所の出てくる研究データとご自身のエピソードを融合させた内容で納得出来る部分もありました。
しかし、一歩引いて読むと、核となる部分はほとんど氏の個人的な体験に基づくことばかりであることに気が付きます。
具体例は全て夫と息子さんのお話で、これでは一般論とするにはかなり無理があるなというのが個人的な感想です。
あちこちで脳科学的に「男とはこうだ」「女はこうだ」「息子はこうだ」と喝破されますが、研究データと主張の直截的な関連性は非常に低く、氏の個人的な見解としか思えません。
このように考えると氏の著作は、「脳科学者」というレッテルが前面に出てますが、結局はいち個人の意見としか思えず、途中から全く納得出来ず、ほぼ読み流してしまいました。要は脳科学者の育児エッセイと言いますか。
前置きが長くなりましたが、そんな黒川氏の著作で不満を感じたボクが大いに納得し、出会えて良かったと素直に思えた本が、この記事で紹介する島津良智著『なぜ、突然妻はキレるのか?』です。
『なぜ、突然妻はキレるのか?』に求めたのは怒りのコントロール
たまたま平棚で発見しただけですし、タイトルが安直ですので(失礼)、内容が薄いのかな?とあまり期待せずに読みましたが、求めていたのは怒りを制御する方法です。
我が家の構図としては妻が主に怒り、ボクに余裕が無い時にはどうしてもボクもカバー出来ず余計に妻を追い込んでしまう形です。
ボクとしては「なぜそんなに怒るの?」とも思える妻の怒りにフォーカスを当てたいという動機です。
また当然ボク自身が怒ってしますこともあり、ボク自身の怒りについても目を向けたいという思いでした。
結果としては心に刺さる名言・金言に溢れており、文字通り何度も読み直しました。
『なぜ、突然妻はキレるのか?』のサマリー・エッセンス
ここでは本文から金言だと思うものをいくつか紹介したいと思います。
「大きな耳、小さな口、優しい目」で話を聴く
まず本書を読んで最も心に刺さったのが、『「大きな耳、小さな口、優しい目」で話を聴く』という言葉でした。
よく女性はアドバイスを求めておらず、聞いて貰うだけで良い。寧ろ変に口を挟むのは禁忌(笑)と言われますが、それを端的に表すのがこの言葉でしょう。
今後もずっと忘れずにいたい言葉です。
その他に心に刺さる金言を拾います(ブログ主が要約しているものもあります)
- 言葉を求めるのは共感だけ妻のイライラの理由は不公平感
- 妻の怒りは2人の問題
- 一緒にいる時間が長くなるにつれ、コミュニケーションの質が下がるが、その理由は「これくらいわかって相手はわかっているだろう」という『甘え』
- 相手に抱いていた独りよがりの期待や信頼が「裏切られた」と感じた時に「怒り」は生じる
- もしパートナーに感謝して欲しければ、まずこちらから感謝をしっかり示す
- 相手を変えようと思うより、自分の考え・感覚を変えるのが本質
- 自分の感情は自分で選べる。自分をイライラさせるのは自分だけ
- 怒りの多くは二次感情で、本質的な不満・ストレスなど一次感情が潜んでいる⇢相手の表に出ている態度や行動と、自分の思いや考えをすり合わせてもコミュニケーションの質は上がらない
他にも例えばこんな夫婦・カップルの喧嘩があります、と出される例に高率に自分も当てはまるなど、随所に「うんうん」「なるほど」と感じるところがあります。
『なぜ、突然妻はキレるのか?』を読んでボクはこう変わった
何度も読み返しましたが、いくつかボク自身が変わったこと、変わろうと思ったことがあります。
まずこの本を読んだ動機が妻の怒りの秘密を知りたいと思ったことですが、この考えがそもそも妻に寄り添っていなかったことを示す最たるものと改めて感じました。
もちろん「妻のせい」と考えていたわけではなく、そこまで余裕が無い状態に追い込んでしまっている、とは理解していたわけです。それでも考えが足りなかった。
本書を読んで、「妻の怒りは2人の問題」ということを、よりすんなり再認識出来て、妻の感情を素直に受け止め、(少しは)寄り添うように出来るようにもっと努力出来るようになったとボク自身は感じております(妻には確認しておりませんが、、、)。
また怒っているのには理由があるわけで、まずその解決を図る。解決困難なことが理由だとしても、何とか妥協点を見出すなど落とし所を見つけようという視点が主でしたが、その視点はいかにも男性的で間違っていたことも痛感しました。
とにかく妻が『「辛い」という感情を吐き出せていない、誰かに聞いて欲しい、共感して欲しい』という肝心要のところにボクが思いを馳せられていなかったわけです。
またボクは普段家族とご飯を一緒に食べられることはほぼなく、帰宅後に一人で夕食を摂りますが、遅い時間なので撮り溜めた番組を見たり、ネットをし「『ながら』ご飯」である事が多いです。
そんな時妻に「相談したい」と言われても、つい『ながら』で聞いてしまい、妻の機嫌が劇的に悪くなるという典型的な出来事がありました。
相談したいというからには解決策を求めているわけで、ある程度話を聞いたところで端的に話の要点をまとめて、問題点はこうで、それに対しての採りうる選択肢はこれだけあって、あとはどれを選ぶか考えれば解決できるのでは?という、ロジカルな対応でしたが、妻から考えると禁忌肢的な対応だったわけです。
良かれと思って考えて言ったのに、どうしてあんなに怒ったのか納得出来ませんでしたが、本書を読んでからは、まさになるほど〜と蒙を啓かれた気分で、以後は話を聴く時は求められぬアドバイスは出来るだけしないよう、最後まで口を挟まぬよう注意しています。
どんな人に『なぜ、突然妻はキレるのか?』を読んで欲しいか
ボク自身はこの本を読んで本当に良かったと感じます。
恐らく今も妻は全てに満足しているはずもなく、辛い思いをさせていると思いますし、妻に寄り添おうと思うボク自身も時間が立てば甘えが出て、怒りを買うこともあるでしょう。
ただ本書を読んで得た視点そのものを忘れても、妻と自分の視点はこんなにも違うという事実を忘れることはありません。折りに触れ初心に立ち返ることが出来ると思います。
そんな感情を抱かせてくれた本書は、出来れば妻にも読んで欲しいと切に思います。
「怒りは自分でコントロール出来る」という本書の提言は当然ながら女性にも当てはまりますし、女性を怒らせる男性も、決して悪気があるわけではなく、こんなにも視点が違うんだ、ということを知る絶好の機会だと思います。
パートナーとうまくいかずに悩む全ての男性女性に必ず得るものが多い一冊だと思いますので、ぜひ手にとってみて下さい。
(こんな記事を書くくらいなら家事を分担しろ、と感じられるかも知れませんので追記しますと、こうした記事は夜間・深夜、家族の寝た時間を使って書いております。。。念の為ですが。。。)
